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2000/9/9■月例セミナー@[土曜]から

感情を理性のレベルでコントロールするように

@否定的な感情のエネルギーは他人の光を奪う

私たちはハイアラーキの仲間として話をします。今日は感情と思考について話が為されました。感情と思考のエネルギーは一人ひとりかなり違うために、一般論で聞くことと自分自身のコントロールをどうするかという場合においての組み合わせが非常に難しいものと思われます。一般論で伝えられてはいても、自分自身のコントロールにどう結びつけたら良いのか、それがとても難しいと思われます。一般にこういう勉強をするときに、それを教えたり、書物に書いている人は、かなりコントロールしやすい人であり、そういう人の情報がすべての人に当てはまるわけではありません。コントロールしにくい人もたくさんいたり、ほとんど人間の能力の範囲内ではどうしようもできないエネルギーもあります。今日はここにいる人の中から少しずつ話をしていきたいと思います。

まず感情のエネルギーについて見た場合に、その人の感情のエネルギーがどこまで純粋になって自分の意思や思考とうまく結びついていくか。感情はその人の心や思い、また相手に対する気持ちといったものによってかなり変化します。しかし一般にその人の傾向というものがあり、どの人間に対しても共通に持っているもの、自分自身の存在についていつも身につけているものがあります。ほかの人を見るときに、常にその人が自分よりもどこか劣っているか、自分の方が何か優れている、その人が自分よりも素晴らしいと気に入らない、という感覚で見る人が時々あります。ほかの人がいるたびに、常に優れているところを調べ、嫉妬する、というエネルギーです。

こういう人の場合には嫉妬をなくさせようとしても、なかなかなくなるものではありません。そもそもなぜ、嫉妬をするのか。自分に価値がない、自分に優れているものがない、あるいは常に満足するということをしらない、自分が何か被害者意識のようなものを持っていて、自分よりも素晴らしい人がいると、自分が悪い人間のように感じてしまう。こういう状況によって嫉妬のエネルギーが作られたりしていきます。こういう人の場合のエネルギーはとても陰湿であり、口には出さなくてもエネルギーによって人の価値を低くしたり、人からエネルギーを奪ってしまう場合があります。

自分よりも優れている人のエネルギーを奪い取っていってしまう。その人の物理的な価値観を下げようとしていきます。これは見た目以上に影響が大きく、対象となる人間のいろんなところに自分の嫉妬のエネルギーがまとわりついていきます。こういう嫉妬をする人の場合は、どこまでが自分の嫉妬でどこまでが自然な感情なのかが分からなくなっております。実際にはほとんどすべての感情的なエネルギーに嫉妬が常に入り込んでいきます。自分よりも優れたものがあると、そのたびに嫉妬をする。いろんなところに嫉妬のエネルギーが入り込んでいきます。

こういう人は単純に嫉妬のエネルギーだけを取れば良いというものではなく、人間関係を根本から考え直し、人生とは何であるのか、なぜ自分はいきるのか、その根本のレベルから認識を変えていく必要があります。人間はお互いに競争するものではなく、励まし合い、愛し合い、伸ばし合うということを本当に理解する必要があります。人間を自分以外の敵と感じている限り、競争心や嫉妬が常に起こってきて、それは対象を変えても永遠に繰り返されます。人間はお互いに愛し合うものであり、分かち合うものであり、お互いに励まし合うものであるということを本当に理解しない限り、嫉妬のエネルギーは消えることはないでしょう。したがってこういう種類のエネルギーは本当に根本的なレベルで意識を変えていく必要があります。

多くの人が身につけている感情のもう一つのものとして、優越感やプライド、自分の方が上になりたいというエネルギーがあります。常に自分の方が上にいて、ほかの人を下に見る。これはほかの人のよいところやほかの人の価値観を認めようとせず、常に自分の良いところばかりをあげつらって、自分の方が上であるという認識を保とうとします。これは結果的に上下関係を作り、常に自分の方が上であり、自分がその人をまるでコントロールしているかのように、自分の方が上であるかのような意識を身につけることによって自分から良いエネルギーがその人に流れているような錯覚を身につけていきます。これはある意味では、その方が自分では安心できる、自分の方が力が強く自分は負けない、という安心感を手に入れようとするところから起こってきます。

この優越感やプライドは実際には他人の光を消し去っており、他人の価値を弱くし、結果的に自分の価値も下げていきます。人を下に見ることによって実際には自分はそれ以上に下になっていきます。自分のエネルギーが弱くなり、自分のエネルギーが自分でもコントロールできないぐらいに一人歩きしてしまいます。こういうプライドのエネルギーは自分の意志とは関係なしに自然に動き出していきます。ほかの人間を見るたびに、自分の方が上である、というエネルギーが自然に作られてしまい、自分は常にどの面においてもプライドの高い人間となって行動するようになってしまいます。

このプライドのエネルギーもいったんそこまで作られてしまうと、人生そのものにかなり強い影響を与え、そのうちに傲慢な態度、良くの強い人間にだんだん変わっていきます。これは感情だけではなく、もうその人の人生そのものに影響を与えていき、感情のコントロール以前にもうその人の人生すべてを変えてしまうぐらいの強いエネルギーとなって体にまとわりついてしまいます。したがってプライドに関しても、ただ単にプライドや優越感のエネルギーだけを取れば良いというものではなく、そもそも根本的な生き方、人間の接し方を変えていく必要があるでしょう。

いったんここまでプライドが大きくなってしまった人は、単にプライドのエネルギーを消し去るだけでは、ほとんど何も変わりません。生き方そのものがそういう生き方になっているために、プライドだけの問題ではなくなってしまっているのです。したがって生き方、人間としての接し方を根本からあらため、人間に上下はなく、皆同じように接し、お互いに学び合う関係が作られている。それを理解して、同じ目線で、同じやり方で接することが必要になっていきます。

先ほどの質問の中で、低い感情のエネルギーを高い波動に変えるにはどうしたら良いのかという質問がありました。今、話されたプライド、といったエネルギーはその人の人格をも変えるぐらいのすごいエネルギーとなり、そして周りにいる人間にも影響を与えていきます。その人から出る言葉の一つひとつにもプライドが入っているために、それを聞いた人々にもそのエネルギーを入れていきます。そして周りの人はいろんなプライドのエネルギーを体に入れていき、いつのまにか自分もプライドの高い人間に変化していきます。こうやってそのエネルギーはどんどん繁殖し、周りの人間に影響を与えていくのです。

このプライドのようなエネルギーを良い波動に変える。これは実際にはそんなに簡単にはいきません。プライドを一番始めに作ったとき、何が原因でそのプライドが大きくなったのか。自分が常に馬鹿にされていたから、他を見返したい。兄弟の中で自分が一番、能力が低いから、自分だけでも早くほかの人よりも偉くなりたい。いろんな理由があるでしょう。そのときの一番始めの理由、種となったものを見つける必要があるのです。それ以降、その周りにまとわりついてきたものは本質的なものではありません。それは単なるエゴであり、必ずしもプライドそのものが原因ではないのです。一番はじめに作られたとき、何が原因で種が作られ、そしてそれが広がっていったのか。一番始めに戻る必要があるのです。

一番始めに戻り、それが兄弟の中で演じられた一つの状況だったとき、そのときに初めてそこに意識を向け、実際にはそれに意味があり、兄弟の中でもそれぞれお互いに意味があり、お互いに励まし合うことによって家庭が良くなる。それを理解し、そのレベルで光をいっぱい身につけ、兄弟を許し、親を許す。そういったことが必要になります。そうやってその当時の一番始めに戻り、光を入れていき、何も問題がない状態に戻していく。それによってその人のプライドの種は光に変わることができます。その原因は一人ひとり違うでしょう。したがって自分の場合はいつ、どの時点でプライドが大きくなったのか。そういったことを調べながら、自分で自分の根本的なものに光を当てていく練習をしてみてください。

また、感情と思考が一緒になっている場合、これをどのようにして癒し、波動を高めていくのか。そういう質問がありました。確かに思考と感情が一つになって想念形態がとてもいびつな状況になっているケースがたくさんあります。思考と感情のエネルギーが一つになっているとき、必ずしもそれ自体は問題ではありません。問題なのは思考と感情が一つになった結果、感情的なエネルギーが思考によってどう変化し、思考によって感情のエネルギーがどう変化するか。その関係を自分で見失っているときに、問題が起こります。

感情に任せて行動をとろうとしたとき、論理的に見ておかしいことでも感情にまかせて正しいことにしてしまう。頭では納得できていないにもかかわらず、感情的なものから納得してしまう。こういった状況によって、頭で考えていることと感情で得られるものが違うという行動をとることが多くなってきます。これが一番問題となっており、それによって何が正しく、何が誤っているのか、何が自分の考えで何が相手のことなのか、といった分析がしにくくなるケースがあるのです。これは結果的にその人の判断を鈍らせたり、正しいこと、光か光でないかという判断にとても過ちを犯しやすい状況を作っていきます。

思考と感情が一緒になっていてもその分析がちゃんとできている場合、感情的におかしいけれども思考では納得できる、思考ではおかしいけれども感情ではスッキリする、いろんな場合があるでしょう。それらを見極めた上で、さらに一番良いやり方を自分なりに見つけていく。これが理性のある行動といえます。知性だけが発達しているときには必ずしも感情を聞き入れていない場合があります。感情的なもの、知性の面、お互いを考えた上でさらに乗り越え、その上で良い結果を見つけ出していく。これが理性のある行動といえます。その理性のレベルで、自分ができるやり方を見つけていく必要があるでしょう。

感情と思考が一緒になっている場合でも、さらにそれを大きな観点から見て全体的にうまくいくやり方、論理的におかしいのか感情的におかしいのか、それらを見極めた上で、いちばん適当な行動をとっていく。そういうやり方によって、そのエネルギーをうまく扱っていくやり方があります。それができるようになると、思考と感情を別々に理解することができ、それによってどこまでが思考で、どこまでが感情なのかがだんだん分かっていきます。頭では分かるけれども、やりたくない。頭では納得できないけれども気持ち的にはやった方が良い。そういった思いが湧き起こってきたとき、感情と理性をだんだん分離させて考えることができ、それを自分なりにうまく扱っていくやり方が見つかってくるでしょう。あとは一人ひとり、そのエネルギーがかなり違うために、自分なりに自分のやり方を工夫して調べてみてください。


Hidetoさんの今のエネルギーで見たとき、感情のエネルギーは意外とうまく働いており、ほかの男性に比べれば感情的なレベルでの扱いもうまくコントロールできている状態といえます。ただ感情の中でも、何かスッキリしないこと、以前は特にプライドに関してのエネルギーがかなり強く影響しておりました。今はこのプライドの部分が少しずつ弱くなってきており、自分らしさを発揮するようなエネルギーが少しずつ良い傾向で現れつつあります、ただ理性との兼ね合いで見たときに、感情から沸き起こってくるものと知性との面との兼ね合いにおいて、うまくかみ合わないところも時々あります。

どうしても無理矢理に強引に説得させようとしてしまう場合、力づくでとにかく相手を納得させようとする場合、そういうケースが時々あり、感情と思考との連係がスムーズにいかない場合もあります。しかし少しずつ全体的にはコントロールできる流れへと進んでおり、もう少し自分自身への傲慢さやプライドを少しずつさらに浄化させれば、かなりうまくコントロールできるように変わっていくでしょう。

Yoshieさんのエネルギーでは、あなた自身にはやはり感情的なエネルギーが日常、かなり揺れ動いており、頭で考えていることと、実際に行動に現れてくるところにおいて、不連続の場合があります。頭ではいろいろ考えていても、結果的に行動に出てくるときには感情的なものが左右していたり、頭では納得していたとしても、言葉から出るときには感情のエネルギーがいっぱい出てしまうケースがあります。これはまだ感情をコントロールする回路が完全ではなく、どちらかというと生理的な反応から感情をコントロールする状態になっております。

これをうまくもっていかせるためには、自分自身は今、感情と思考を同時に学んでおり、これをうまくコントロールする一段階高い自分がまだ眠っている、という状態をイメージし、感情と思考をコントロールできる自分が少しずつ目覚めてくる、それによって自分自身の行動そのものが理性あるものに変わっていく。そういう状態をイメージして、新しく目覚めてくる自分が感情と思考をうまくコントロールして自分の行動をとっていく。そういう状態を活性化させるようにしていってください。

Etsukoさんのエネルギーでは、今まで身につけてきたいろんな体験によって、思考と感情がある程度、区別できるようになっております。思考は思考でいろんなことを考えることができ、感情は感情で相手の共感を得ることができるようになっております。これはとても珍しく、数少ない人間といえるでしょう。しかしまだ部分的に思考と感情が一緒になっているところがあります。家族においての話題、他人であってもあまり自分の気に入らない人、そういうものについての話題とかが出てきたとき、思考と感情が一緒になって論理が進んでしまう場合があります。しかし全体的に見ると、とても良いコントロールの状態になってきており、今のペースでも十分に自分をコントロールできるようになっていくでしょう。

ただ完全に感情をコントロールできるようになるためには、自分の感情を別の面から見てみる必要があります。まだ自分で見つかっていない自分の隠れている感情があり、それはまだコントロールできていない状態にあります。まだ自分の意識に上がっていない自分の感情、無意識のうちに出てしまう反応、そこに意識を向けて、それらをコントロールできるように学びを進めて見てください。

Minoruさんは、あなたはとても賢く、頭が良く、思考のレベルでいろんな体験を進めております。感情的なエネルギーで見たとき、感情的な共感、お互いに喜びや愛を使って接するやり方、逆にこういった能力がまだ身についておらず、どうしても思考のレベルで分析する癖がついてしまいます。アダムカドモンの体に変わるときには、やはり感情的な豊かさも必要になってきます。すべてが思考のレベルだけで進めば良いというわけではなく、やはり人間的な豊かさ、心の豊かさが必要になってきます。したがってこれからはそういう心のエネルギー、喜びや分かち合うエネルギーもいっぱい作りだし、そしてうまくそれをコントロールしていくやり方を身につけていってください。

Yasukoさんは、感情のエネルギーにいろんな種類があり、その時々によってかなりいろんな表れをとっております。とても気さくで人懐っこいエネルギーで感情が動く場合があれば、一度混乱するとすべてが混乱の中に入ってしまい、自分でもコントロールできないぐらいに影響を与えてしまう場合、いろんなエネルギーが感情の中に入っております。したがってコントロールする場合でも、うまくコントロールできて流れがスムーズに進む場合と、一度歯車が狂ったら自分でも全然分からなくなってコントロールしにくくなる場合と、二つに分かれる場合があります。おおむね、うまくコントロールできて、スムーズに流れていく時間が多いといえるでしょう。しかし時々、混乱に入ってしまったときに、そこから抜け出るのに時間がかかってしまう場合があります。

その場合のやり方としては、一度混乱に入ってしまったときに、その原点に戻ることをやってみてください。そこから先に進んで解決策を探そうとしたり、現状で解決させようとするのではなく、そこにはいってしまった出発点にまず戻って、いつどのようにしてその中に入ってしまったのか、そこに入ってしまったきっかけが何であったのか、そこに戻ってきてそこからやり直す必要があります。そして一番始めの状態からすべてをあらため、光の中で常に相手を尊重し、すべてがうまくいくような観点で行動を変えてみます。それによって今までとは違う感情で行動できることが分かっていくでしょう。自分なりのやり方で混乱したときの抜け出し方を工夫してみてください。

Yokoさんのエネルギーでは、あなたの感情はあなた自身の学びのためだけにいつも作られており、それはあなたが常に成長するために与えられている感情のエネルギーといえるでしょう。したがってあなた自身の場合には、感情的な問題が起こったり、感情的に何らかの思いが入ってきたときには、自分はそれをうまく使ったり、コントロールしたり、使いこなすことによってその場をうまく変えることができる。自分が変わることができる。そういう意味があるという風に常に理解をしておいてください。したがって何か問題が起こったり、感情的な状況がやってきたとしても、それは必ず何か改善することができるか、自分が成長することができる、というヒントが常にあるときに限られております。

ただ単に自分の感情でおかしくなるとかいう状況ではなく、それを常に乗り越えることができる、変えることができる、周りのすべてを良くすることができる、という観点で感情のエネルギーが流されております。これからは少しそういう観点で大きな観点で自分と周りの感情を見て、そしてうまくもっていかせるやり方を工夫してみてください。


さて、今、一人ひとりの感情についてのエネルギー、思考との兼ね合いを説明してみました。いずれにしても、コントロールするということはなくすということではなく、うまく使いこなしていくということです。それによって自分と相手の喜びが大いに増し、光もいっぱい出せるようになるということ。それがコントロールするという意味です。光がいっぱい出て喜びが溢れてくる。そういう目的のために感情をコントロールしていく。そういう方向でこれからの毎日を過ごすようにしてみてください。

私たちはここまでにします。ありがとうございました。


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